特定技能とは
特定技能は、2019年4月に新設された在留資格です。
人手不足が深刻な産業分野で外国人材を受け入れる仕組みで、対象となる分野は創設時から段階的に追加されてきました。
特定産業分野は現在19分野です
対象となる分野は「出入国管理及び難民認定法別表第一の二の表の特定技能の項の下欄に規定する産業上の分野等を定める省令」で定められており、2026年4月1日施行の同省令では、次の19分野とされています。
①介護 ②ビルクリーニング ③リネンサプライ ④工業製品製造業 ⑤建設 ⑥造船・舶用工業 ⑦自動車整備 ⑧航空 ⑨宿泊 ⑩自動車運送業 ⑪鉄道 ⑫物流倉庫 ⑬農業 ⑭漁業 ⑮飲食料品製造業 ⑯外食業 ⑰林業 ⑱木材産業 ⑲資源循環
創設当初にあった「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」は、「工業製品製造業」に統合されています。また、リネンサプライ・自動車運送業・鉄道・物流倉庫・林業・木材産業・資源循環は、その後に追加された分野です。
分野は今後も追加・再編されます。受入れをご検討の際は、申請時点の省令と分野別運用方針をご確認ください。
特定技能2号の対象分野
特定技能の在留資格は1号・2号に分かれています。2号の対象は、上記のうち次の11分野です(同省令)。
ビルクリーニング/工業製品製造業/建設/造船・舶用工業/自動車整備/航空/宿泊/農業/漁業/飲食料品製造業/外食業
介護分野は特定技能2号の対象ではありません。介護には別に在留資格「介護」があり、そちらへ進む道が用意されているためです。
特定技能1号と2号の相違点
特定技能1号と2号の大きな違いは、2号のほうが熟練した技能や経験を必要とする点にあります。
1号は通算で5年までしか在留が認められませんが、2号ではそのような上限はありません。つまり、2号を取得したうえで、一定の条件を満たせば、何度でも在留期間を更新することができ、将来的には永住申請も可能となります。
また、1号は家族の帯同が認められていないのに対して、
2号は要件をみたせば家族を連れてくることが可能です。
1号よりも2号の取得を目指される方が多いかと思われますが、前述の通り、
対象分野が限られていることと、原則的には1号を経由しなくては2号が取得できない点は注意してください。
また、1号に求められる技能水準は「相当程度の知識又は経験を必要とする技能」となりますが、
2号に求められる技能水準は「熟練した技能」と規定されています。
2号取得は日本への貢献度のより高い、十分な知識と経験が必要となります。
技能実習は廃止され、育成就労に変わります
特定技能の他に、技能実習という在留資格がありました。技能実習は国際貢献を目的とした制度で、日本で学んだ技術を母国に持ち帰ることが本来の趣旨とされていました。
この技能実習制度は廃止され、2027年(令和9年)4月1日から「育成就労」制度が始まります。育成就労は、国際貢献ではなく人材の育成と確保を正面から目的に掲げた制度で、特定技能1号の水準まで育てることを目指すものです。
つまり、これからは育成就労 → 特定技能1号 → (分野によっては)特定技能2号という道筋が制度の基本になります。
なお、施行日前に認定を受けた技能実習計画に基づく技能実習は、経過措置により従前の例によることとされています(改正法附則第9条)。現在すでに実習生を受け入れている企業様は、いま動いている計画がいつまでかをご確認ください。
特定技能は転職も可能
特定技能は労働者としての受入れという意味合いが強いため、転職も可能です。
しかし無制限に転職が認められるわけではなく、「同一の業務区分内」など一定の範囲での転職である必要があります。
育成就労でも、本人の意向による転籍が制度化されました。ただし同一分野・同一技能であること、一定期間の就労を経ていること、技能と日本語の水準を満たすことなどの要件があります。
受入企業に求められること
特定技能は、原則として国籍の制限はなく、相当程度の技能を有した労働者が日本で働くという制度です。そのため、受入企業は日本人労働者と外国人労働者が協働する環境を整える必要があります。
報酬の額が日本人と同等額以上であることをはじめ、待遇面の基準が定められています。
登録支援機関について
登録支援機関とは、特定技能1号で就労する外国人への支援を、受入企業から委託を受けて行う機関です。出入国在留管理庁長官の登録を受ける必要があり、登録の有効期間は5年です(入管法第19条の23)。
登録支援機関になるためには、主に次の体制が必要です。
①「支援責任者」・「支援担当者」の選任を行うこと
②外国人の理解できる言語で案内を行えること
③支援状況の文書の作成・保管
④支援計画を中立な立場で実施できること
⑤継続的に支援できること
⑥定期的に面談を実施できる体制であること
当グループは登録支援機関として登録を受けています(登録番号:登20-004723)。自社で登録を目指す企業様への手続支援も、支援業務の受託も、どちらもお受けできます。
まとめ
特定技能は、日本の人手不足を解消すべく新設された在留資格で、
「相当程度の知識又は経験を必要とする技能」が要求される1号、
「熟練した技能」が要求される2号があります。対象分野は現在19分野で、今後も追加・再編されます。
技能実習は廃止され、2027年4月から育成就労に変わります。育成就労から特定技能へという道筋を前提に、受入れの計画を立てていただくことになります。
日本人と特定技能をもつ外国人労働者が協働する環境を整えるため、
行政書士や社会保険労務士、弁護士等のアドバイスを受けることをお勧めいたします。
在留資格・特定技能のご相談
奈良・東京で在留資格の申請取次を行う行政書士法人です。登録支援機関(登録番号:20登-004723)として、受入企業からのご相談も承っています。
初回のご相談は1時間無料です(ご来所・オンラインとも)。
※お電話での無料相談は承っておりません。お申し込みは上のフォームからお願いいたします。






