監理支援機関の許可申請をご検討されている企業様へ
技能実習制度は廃止され、育成就労制度が始まります。施行日は令和9年(2027年)4月1日です。
これにともない、技能実習の監理団体にあたる立場は、監理支援機関という新しい許可制度に置き換わります。
そして、監理支援機関の許可申請は、すでに受付が始まっています。
いちばん大事な点:監理団体の許可は、引き継がれません
現在すでに監理団体の許可をお持ちの法人様にとって、最も重要な点から申し上げます。
技能実習法の監理許可が、そのまま育成就労法の監理支援機関の許可になる、という規定は置かれていません。 監理支援機関として事業を行うには、あらためて許可を受ける必要があります。
法律に置かれているのは、次の2つです。
① 今行っている技能実習は、経過的に続けられます
改正法附則第9条第1項は、施行日前に認定を受けた技能実習計画に基づき、施行の際に現に行っている技能実習について「なお従前の例による」と定めています。同条第2項では、施行日から3か月を経過する日までに始まる技能実習の認定申請も、同様に扱われます。
そして附則第10条により、その技能実習に係る監理事業、および監理許可の有効期間・更新・事業区分の変更の許可についても、従前の例によることとされています。
つまり、すでに動いている技能実習が、施行日にいきなり止まるわけではありません。
② 監理支援機関の許可を受ければ、経過的に残る技能実習も監理できます
改正法附則第13条は、次のように定めています。
施行日以後に育成就労法第二十三条第一項の許可を受けた者は、一般監理事業(中略)に係る許可を受けたものとみなし、附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされた技能実習に係る一般監理事業を行うことができるものとする。
みなしが働くのは「監理支援機関の許可 → 一般監理事業」の向きだけです。逆向き(監理許可 → 監理支援機関の許可)のみなし規定はありません。
現在の監理団体様も、これから設立をお考えの企業様も、監理支援機関の許可申請という同じ手続を経ることになります。
監理支援機関とは
育成就労法第23条第1項は、次のように定めています。
監理支援を行う事業(中略)を行おうとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
技能実習法の監理団体が「監理事業」の許可であったのに対し、育成就労法では「監理支援事業」の許可になります。名称だけでなく、許可の基準も置き直されています。
申請書の提出先は主務大臣ですが、申請書類の受理と事実関係の調査は機構が行います(同法第24条)。実務上の窓口は機構であるとお考えください。
許可の基準(育成就労法第25条第1項)
主務大臣は、申請者が次のすべてに適合すると認めるときでなければ、許可をしてはならないとされています。
| # | 基準 |
|---|---|
| 1 | 本邦の営利を目的としない法人であって主務省令で定めるものであること |
| 2 | 監理支援事業を適正に遂行するに足りる能力を有するものとして主務省令で定める基準に適合していること |
| 3 | 監理支援事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有するものとして主務省令で定める基準に適合していること |
| 4 | 個人情報を適正に管理し、関係者の秘密を守るために必要な措置を講じていること |
| 5 | 監事等による監査のほか、監理型育成就労実施者と密接な関係を有しない者による外部監査を行わせるための措置を講じていること |
| 6 | 外国の送出機関から求職の申込みの取次ぎを受けようとする場合は、送出機関との間で取次ぎに係る契約を締結していること |
| 7 | 上記のほか、監理支援事業を適正に遂行することができる能力を有すること |
「営利を目的としない法人であること」は、育成就労法でも維持されています。 株式会社では許可を受けられません。一般社団法人・協同組合などでの設立をご検討いただくことになります。
細目は主務省令に委ねられています。 財産的基礎の水準、外部監査の要件などは省令で定まりますので、申請の際は、公表されている省令・要領でご確認ください。
このほか、許可の欠格事由が第26条に定められています。過去に技能実習法で監理事業の廃止届出をした、または監理許可を取り消された場合は、改正法附則第14条により、育成就労法での届出・取消とみなして欠格事由が判定されます。
許可の有効期間は「3年」または「5年」
ここが、技能実習法からの大きな変更点です。
技能実習法には一般監理事業/特定監理事業という事業区分がありました。育成就労法では、この区分に代えて、許可の有効期間に差を設ける形になっています。
育成就労法第31条第1項は、有効期間を「許可の日から起算して三年を下らない政令で定める期間」とし、ただし書で、監査その他の業務の遂行に関して主務省令で定める基準に適合していると認められる場合は「五年を下らない政令で定める期間」としています。
- 原則:3年を下らない期間
- 業務の遂行が基準に適合すると認められる場合:5年を下らない期間
具体的な年数は政令で定まります。 数字が確定した段階で、あらためてご案内します。
有効期間が満了した後も引き続き事業を行う場合は、更新が必要です(同条第2項)。更新の際にも第25条第1項各号への適合が審査され(同条第3項)、手数料がかかります(同条第4項)。
申請に必要なもの
申請書に記載する事項(第23条第2項)
- 名称・住所・代表者の氏名
- 役員の氏名及び住所
- 監理支援事業を行う事業所の名称・所在地
- 監理支援責任者の氏名及び住所(第40条第1項により選任します)
- 外国の送出機関から取次ぎを受けようとする場合は、その送出機関の名称・住所・代表者の氏名
- その他主務省令で定める事項
添付する書類(第23条第3項・第4項)
- 事業所ごとの監理支援事業に係る事業計画書
- 事業計画書には、事業所ごとの監理型育成就労実施者の見込数、その実施者における監理型育成就労外国人の見込数などを記載します
- 第25条第1項各号(上記の許可の基準)に掲げる事項を証する書面
- その他主務省令で定める書類
「証する書面」の中身が、実務上いちばん手間のかかる部分です。 法人の性格、財産的基礎、外部監査の体制、送出機関との契約——これらを、書面で示せる状態にしておく必要があります。
手数料
- 許可の申請にあたり、実費を勘案して主務省令で定める額の手数料を納付します(第23条第7項)
- 機構が調査を行う場合は、機構に対しても手数料を納付します(第24条第5項)
額は主務省令で定まります。 金額が確定していない段階で概算をお伝えすることはできませんので、申請時点の公表額をご確認ください。
施行日前申請が、すでに始まっています
改正法附則第5条第3項は、育成就労法第23条第1項の許可を受けようとする者は、施行日前においても申請をすることができると定めています。同条第4項により、施行日前に行われた許可は、施行日以後は育成就労法第23条第1項の許可とみなされます。
これを受けて、監理支援機関の許可の施行日前申請は、2026年(令和8年)4月15日から外国人技能実習機構で受付が始まっています。 育成就労計画の認定の施行日前申請は、2026年9月1日からの受付とされています。
| 手続 | 状況(2026年9月時点) |
|---|---|
| 監理支援機関の許可(施行日前申請) | 2026年4月15日から受付中 |
| 育成就労計画の認定(施行日前申請) | 2026年9月1日から |
| 育成就労制度の施行 | 2027年4月1日 |
施行を待ってから動くのでは、施行日に事業を開始できません。 許可の審査には調査が入りますので、逆算した準備が必要です。
なお、施行日前申請の申請書や添付書類に虚偽の記載をして提出した場合、30万円以下の罰金が定められています(改正法附則第5条第9項)。法人に対しても同額の罰金が科されます(同条第10項)。
分野ごとの「上乗せ基準」にご注意ください
育成就労では、分野ごとに監理支援機関の上乗せ基準が告示で定められます。2026年9月時点で告示が公布された分野は次のとおりです。
介護(3月31日公布)/工業製品製造業(5月8日)/自動車整備(5月22日)/物流倉庫(6月26日)/漁業(4月15日)
ここに載っていない分野は「対象外」という意味ではありません。 公表・準備が進んでいる途中です。取り扱う分野が決まっている場合は、その分野の告示・運用要領をご確認ください。上乗せ基準は、法律の許可の基準に「上乗せ」して審査されます。
設立から許可までの流れ
監理支援機関になるには、法人の設立と許可の申請の2つが必要です。
- 法人を設立する(営利を目的としない法人。一般社団法人・協同組合など)
- 体制を整える(監理支援責任者の選任、外部監査の措置、個人情報の管理体制)
- 送出機関との契約(取次ぎを受ける場合)
- 事業計画書・証する書面を作る
- 機構へ申請し、調査を受ける
1と4〜5は、担当する専門家が分かれることが多い部分です。 法人の設立登記は司法書士、許可申請は行政書士が扱います。
当グループでお受けできること
行政書士法人LSRコンサルティングは、特定技能・登録支援機関の実務(当グループは登録支援機関として登録を受けています。登録番号:登20-004723)と、在留資格の申請取次を行っています。
そして、司法書士法人LSRコンサルティングが、法人の設立登記を同じグループ内でお受けできます。
- 法人の設立(定款の作成から設立登記まで)… 司法書士法人
- 監理支援機関の許可申請、育成就労計画の認定、在留資格の申請取次 … 行政書士法人
設立と許可申請で窓口を分けずに、一つの窓口でご相談いただけます。
費用
監理支援機関の許可申請は、取り扱う分野・事業所の数・送出機関との契約の有無によって作成する書類が変わります。 一律の料金を掲げておりませんので、お見積りをお出しします。
法人の設立登記の費用とあわせて、総額でいくらかかるかをご提示します。
※上記のほか、許可の手数料(主務省令で定める額)および機構の調査手数料が実費としてかかります。
ご相談ください
監理支援機関の許可申請、育成就労制度への移行、いま行っている技能実習の取扱いについて、初回1時間のご相談を無料で承っています(ご来所・オンラインとも)。
奈良・東京の2拠点で、法人設立の登記(司法書士法人)と、監理支援機関の許可申請・在留資格の申請取次(行政書士法人)を、当グループ内で一貫してお受けできます。
※お電話での無料相談は承っておりません。お申し込みはお問い合わせフォームからお願いいたします。
在留資格・特定技能のご相談
奈良・東京で在留資格の申請取次を行う行政書士法人です。登録支援機関(登録番号:20登-004723)として、受入企業からのご相談も承っています。
初回のご相談は1時間無料です(ご来所・オンラインとも)。
※お電話での無料相談は承っておりません。お申し込みは上のフォームからお願いいたします。




